ご挨拶
会長岡田 安史
医薬品産業は患者様への貢献を何よりも最優先に活動すべき業界です。その使命は、人々のかけがえのない命を支えるために有効で安全な医薬品を創出し、安定供給することです。その崇高な使命のもと、我々には他産業にも増してとりわけ厳格なる企業行動が求められております。特に医療機関等や医療担当者等による医療用医薬品の選択は医薬品企業による不当な景品類の提供によって、その判断に影響を与えることがあってはなりません。
当協議会は昭和59年の設立以来、景品表示法に基づく法的根拠を持つ公正競争規約を業界の自主規制として定め、医療用医薬品における患者様の自主的かつ合理的な選択と事業者間の公正な競争秩序を確保することを目的とした活動を続けてまいりました。自主規制とは、我々が、法令の遵守、倫理の遵守、コンプライアンスなどに取り組む姿勢を自らの言葉と活動で社会にコミットすることであり、大きな意味を持つものと考えております。当協議会の各会員会社がこの自主規制のもと、誠実な活動で社会に向き合い、貢献し続けていくことに、本協議会の存在意義があります。
当協議会では、この原点を忘れることなく、新型コロナウイルス感染症以降の新しい日常においても、時代の変化に合わせて適宜見直しを行いながら、会員会社各社への周知徹底により、規約違反の未然防止、拡大防止をはかり、新しい環境に即した患者様の自主的かつ合理的な選択及び公正な競争秩序の確保の為の活動を続けてまいります。
医薬品業界が適切な活動で患者様への貢献を果たし、社会から信頼される業界であり続けるため、医療機関等及び医療担当者等並びに関連当局の方々をはじめとする関係各位の協議会活動への一層のご支援、ご協力を賜りますことをお願い申し上げます。
専務理事 杉山 幸成
私は、本令和5年5月から医療用医薬品製造販売業公正取引協議会の専務理事を務めさせていただいています杉山と申します。
当協議会は、昭和59年6月に「医療用医薬品製造業公正競争規約」を運用するために、医療用医薬品メーカーを会員として設立され、間もなく40年を迎えようとしています。
医療用医薬品製造販売業公正競争規約は、医療用医薬品の販売における事業者間の公正な競争を確保することを目的としており、病院等の医療機関や医師等の医療担当者に対して、医療用医薬品の選択又は購入を不当に誘引する手段として物品、きょう応等の景品類が提供されることのないように、会員がとるべき行動基準を定めています。この公正競争規約が制定され、各会員がこれを守るよう努力を続けていたことにより、医療用医薬品の取引慣行が改善されてきたと伺っております。
今後とも、当公正競争規約の適切な運用を通じて、医療関係者の方々と医療用医薬品メーカーとの間の適正な関係の構築に貢献してまいりたいと考えています。
皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
シンボルマークの解説
医療用医薬品製造販売業公正取引協議会のシンボルマークは「天秤」、「Trade」、「人」、「錠剤」の要素を総合したデザインです。
「天秤」は公正さ、「Trade」は、医療用医薬品の取引のシンボルであり、透明で公正な取引を確保するという公取協の設立目的を示しています。また、「人」は向かい合った二人の顔を、天秤の柱のシルエットで表現しており、MR同士、所課長同士、公取協担当者同士が問題に正面から対峙し、共に話し合い、注意しあって問題解決にあたるという公取協運営の基本理念を表現しています。さらに、天秤の上部、及び両脇に「錠剤」を配置することで、営業活動と倫理観との均衡を保ちながら、公正な立場で業務を遂行することを象徴しています。
シンボルカラーは「スカイブルー」で、公正を表し、水や澄んだ空気のように透明感を感じる色となっています。